本会議録-平成28年第3回-討論

平成28年第三回定例会 12月20日-17号

自民党県議団を代表し、今定例会に提案された定県第114号議案 平成28年度神奈川県一般会計補正予算案ほか諸議案に対し、所管常任委員会等における審議並びに審査結果を踏まえ、討論を行います。

初めに、沖縄でのオスプレイの不時着水事故についてです。

13日夜発生した不時着水事故はアメリカ兵2名が負傷しており、一歩間違えば大惨事につながるところでありました。オスプレイは有用な航空機である一方、安全性について県民の関心が非常に高いことから、不安を払拭できるようしっかりとした対応を求めます。

次に、ヘルスケア・ニューフロンティアの推進についてであります。

1点目は、平成31年に開設を目指すメディカル・イノベーションスクールについてです。

日本では、世界が経験したことのない超高齢社会が到来しており、団塊の世代の方々が75歳以上の後期高齢者となる、いわゆる2025年問題が間近に迫っております。県民の健康寿命を延ばす人材育成ができるよう、委員会の議論を踏まえつつ、内容の充実を図ることを要望します。

2点目は、WHOとの連携についてです。

職員のWHOへの派遣に当たり大事なことは、派遣によって、いかに本県へのフィードバックをもたらすかということであります。前述した2025年問題など、神奈川県に迫る危機をしっかりと意識しながら、県民が実感できる取り組みを着実に進めるよう要望します。

次に、運転免許制度における高齢者対策についてであります。

来年3月に施行される改正道路交通法については、県民に対する新制度の周知がまだまだ十分に行き届いていないと思われますので、徹底した周知が必要です。

また、条例施行後、検査等の対象となる高齢者は大幅に増加することが予想されます。これに対応するためには、運転適性検査総合システムの構築を着実に行い、事務の効率化を図るとともに、そのための人員の確保など体制の強化に向けた検討も重要だと考えます。

そして、個々の高齢運転者の事情に配慮した形で、今後も運転免許証の自主返納を促進するため、県警察職員の育成を強化することも大切だと考えます。こうした多方面からの施策を実施し、改正道路交通法がより実効性の高いものとなるよう、しっかりと取り組むよう要望します。

次に、「かながわボランタリー活動推進基金21条例」の一部改正に伴う今後の運用についてです。

今回の条例改正については、NPO法人と同様に、市民の発意によりボランタリー活動に取り組む一般社団法人、一般財団法人が対象であり、業界団体等は対象外であるということは、今回の常任委員会での答弁により理解できました。

条例改正後の運用に当たっては、わかりやすく募集案内に記載するとともに、説明会の開催や電話相談、来所相談に対応するなど、きめ細かく対応し、協働型社会の担い手の拡大に努めるよう要望します。

あわせて、平成13年度に基金21事業がスタートし、16年目を迎えていますが、今後ともボランタリー基金の理念が失われることがなく、効果的に運用されるよう要望します。
次に、スポーツ推進のための条例及び計画についてです。

スポーツ推進のための条例は、一人でも多くの県民がスポーツを楽しみ、健康で明るく豊かな生活を送るため、県として、スポーツ推進に係る基本的な考え方や施策の方向性などを示すものであり、誰にでもわかりやすい内容とする必要があります。

今回、委員会に報告された条例の素案は、前回報告を受けた基本的考え方と比較すると、議会等での議論を踏まえて、内容や表現などはかなり整理されてきていると思います。しかし、条例に盛り込める内容や表現等には一定の限界があることから、条例に盛り込み切れない内容等については、計画に詳しい内容等を記載するなどの工夫を行うよう要望します。

また、スポーツ推進計画の策定に当たっては、条例の実効性を担保するため、条例の趣旨がきちんと計画に反映されるとともに、スポーツ推進に係る各種の具体的な施策にもつながっていくような実効性のある計画とすることを要望します。

次に、かながわ農業活性化指針素案についてであります。

都市農業は、多くの県民が居住する市街化区域でも行われ、都市農業振興基本法に沿った市街化区域農地における農業振興の支援を市町村と連携して行い、また、県民の農業理解促進などの取り組みを進めるよう要望します。

また、今回のかながわ農業活性化指針の改定に当たっては、広く県民や市町村、関係団体及び農業者からの意見を指針にしっかりと反映するよう要望します。

次に、津久井やまゆり園事件を受けた検証報告書についてであります。

このたび提出された検証報告書には、県に関する記述がほとんどないとの指摘があります。記述がないからといって、設置者である県の責任が免れるわけではありません。

報告書の中で指摘されている、16台の防犯カメラの設置に関する協議書が県に提出された際の県の対応は不適切であったと言わざるを得ず、指定管理者との情報共有のあり方を含め、引き続き、問題点や課題を洗い出し、当事者意識を持って今後の取り組みに生かしていくことが重要です。

一方で、共同会内部における危機意識が十分共有されていなかった点を重く受けとめ、指定管理者と県との情報共有、さらには、防犯対策の徹底を図り、この検証報告書で指摘された事項を精査し、これからの取り組みに反映していくことを求めます。

次に、津久井やまゆり園再生基本構想についてです。

家族会から強い要望もあり、県は現在地において建てかえることと決定いたしました。こうした家族会の皆様の声を尊重していくことは極めて重要であります。また、その一方で、施設から地域への移行を促す現在の大きな福祉の流れもしっかりと受けとめていく必要があると考えます。

さらに、開かれた施設と安全な施設という一見相入れない二つのコンセプトをいかに両立していくかも大きな課題であると考えます。

60億から80億円と想定される建てかえに伴う経費の多くは、言うまでもなく県民の血税であります。納税者である県民に対する説明責任を果たしていくとともに、障害当事者の皆様からのご意見に耳を傾け、再生に向けた取り組みを進めていくよう求めます。

次に、仮居住先であるひばりが丘学園の改修についてです。

これだけの事件を受け、入所者の仮居住先の確保、選定は極めて重要です。しかしながら、県のトップであり、責任者である知事が、この判断に当たって、現地を視察していなかったことは極めて残念であります。

この改修に当たっても、長期にわたる建てかえ期間において、入所者がより良好な環境の中で生活することができるよう、安全面にも十分留意しつつ改修を進め、速やかに移動することができるよう求めます。

次に、秦野精華園の移譲についてです。

この問題については、かながわ共同会と今年3月に覚書を交わし、来年4月の移譲に向けた協議を進めてきたことは承知しています。

しかしながら、7月に津久井やまゆり園事件が発生し、その指定管理者であるかながわ共同会に予定どおり移譲するべきかどうか、いま一度、立ちどまって議論、検証する必要があると考えます。

このたび、県は、共同会に対し改善勧告を行い、経営面や組織体制について確認するとともに、12月26日を期限に改善計画書の提出を求めています。今後提出される計画書をしっかりと検証し、県民に対し、説明責任を果たしつつ、最終判断していくことを求めます。

次に、動物保護センターについてです。

この問題については、これまで寄附の募集に当たっては、決してボランティア団体等を圧迫することのないよう十分注意し、配慮すべきと指摘してまいりました。

当初の寄附の募集を通じて動物愛護の精神を全国に広めていくという目的、さらには、財政問題とは連動していないとのこれまでの答弁と矛盾するかのような状況に陥っていると指摘せざるを得ません。

とりわけ、外国に寄附の対象を広げていくことについては、既に動物愛護の精神が高まっており、さらに寄附文化が根づいている欧米諸国にこの取り組みを広げることは、海外に寄附のみを求めているに等しい状況であり、このことは財政問題とこの寄附募集の取り組みを連動させていると指摘せざるを得ません。

また、殺処分ゼロの達成と継続が目的化し、動物保護センター本来の役割と責任が軽視されているのではないかと危惧するところであります。

センターが犬や猫の受け入れを拒み、ボランティアに引き取りを促すことにより、数字の上では殺処分ゼロを達成、継続したことになっておりますが、もっと本質を見ていく必要があります。

図らずも、関係者が指摘されたように、安楽死処分せざるを得ない状況が今後も続くとされ、センターの責務として、殺処分ゼロを継続することが目標ではなく、殺処分される動物を減らし、適正な管理を行うことが大切であるとの指摘を重く受けとめなければならないと考えています。

11億円のうち、現状では約8,250万円、率にして7%にすぎないという厳しい現実が突きつけられている中、この取り組みを今後どのように進めていくのか、我が会派としても注視しています。

また、動物保護センターは法定必置施設であることを考慮するとともに、ボランティア団体等に対する継続的、安定的な支援に努めていくことを強く求めます。

次に、商店街への補助金の活用についてであります。

現在、県では、商店街の活性化に向けて地域商業ブランド確立総合支援事業を実施し、商店街の自由な発想で、地域の特性を生かした事業展開ができるものと理解しています。

県では、国に対し、国庫補助金の使い勝手の向上を求めていますので、県においても、使う側の声を真摯に受けとめて、使い勝手のよい制度とするよう求めます。

補助金を活用するに当たり、商店街が事業を実施する期間をより長く確保できれば、その分、事業効果が高まります。さまざまな手法を組み合わせて、事前に丁寧に商店街に説明の上、前倒しに取り組むよう要望します。

また、地域コミュニティーの核である商店街を活性化させるためには、地域のニーズを踏まえた効果的な事業展開を積極的に支援していく必要があります。来年度に向け、特性を生かした事業スキームを構築していくよう要望します。

次に、薄膜太陽電池普及拡大プロジェクトについてであります。

我が会派の質問に対し、知事から、災害に強いエネルギー自立型のビル、まちを実現するためには、建物のさまざまな形状の屋根のほか、壁面や窓ガラス等にも設置できる薄膜太陽電池が不可欠であり、さまざまな工夫をして普及啓発に取り組んでいくとの答弁がありました。

しかし、本県以外に薄膜太陽電池の普及に取り組んでいる自治体もなく、生産量の増加や価格の低下は進んでいないと感じています。県民からいただいている多額の税金を投入し、知事肝いりで始めたプロジェクトがうまくいかないとなると、もっと有効な活用方法があったのではないかと県民の批判を受けることは避けられません。

薄膜太陽電池普及拡大プロジェクトは、県財政が厳しい中で、10億円の巨額な予算、税金を投入したプロジェクトです。今年度に繰り越した事業や設置事例のPRにしっかりと取り組み、薄膜太陽電池の普及促進を図るよう要望します。

次に、「神奈川県住生活基本計画」の改定についてです。

このたびの改定素案については、住宅セーフティネットの強化や空き家対策、多世代が支え合うまちづくりなど、本県の住生活に係る問題点を網羅したものとなっており、その実施を大いに期待しているところであります。

今後、市町村や関係団体、さらには、県民の意見を十分に取り入れて、より実効性のある計画とすることを要望します。

次に、学力向上についてです。

毎年度、多額の予算をかけ全国悉皆で実施されるこの調査の結果データを受け取るだけでなく、後にどのように有効につなげていくかを考えていくべきであります。広域自治体の県として、どのように全体的レベルを高めていくか、ばらつきをなくし、県域全体として高水準に維持していくことが大切であり、各市町村教育委員会と十分連携し、また、地域の実情等も踏まえた取り組みの展開を求めます。

最後に、県立高校改革についてです。

平塚農業高校と平塚商業高校の再編統合の時期が1年延期されるのはやむを得ないとは思いますが、今後は埋蔵文化財にも十分考慮しながら、再編統合の計画を順次進めるよう求めます。また、これから進路を決める中学生や保護者に不安を与えないよう周知、広報に努め、充実した教育環境を構築するよう求めます。

以上、意見・要望を申し上げ、今定例会に提案された諸議案に関し、所管常任委員会の審査結果報告のとおり、賛成することを表明し、討論を終わります。

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